
三流営業マンの主人公タダシ(モデルは著者)が、Amwayのミーティングで、ダイレクトディストリビュータ(DD)から授かった知識「安心感と信頼」を武器に、道を切り開き、医療現場から頼られる営業マンに成長していく物語。37回シリーズ。

ミーティングで聞いた言葉が、
タダシ(主人公)の
胸の奥でずっと響いていた。
- 「人は心で動く」
- 「聞く力が信頼をつくる」
- 「人間関係は技術ではなく、心の扱い方」
そのどれもが、
タダシの痛い部分に触れていた。
(俺、聞けてなかったんじゃ。
医師の話も、
秘書さんの話も。
全部、自分の都合で
聞いとったんじゃ)
その気づきは、
胸に重くのしかかった。
病院での現実は、変わらず冷たかった
大学病院の循環器内科。
医局の前で深呼吸をして、
ノックをする。
「失礼します。タダシです」
医師たちはちらっと見るだけで、
すぐにカルテに戻る。
その反応は、
いつも通りだった。
でも、タダシの心は
いつも通りではなかった。
(俺、この人たちの心を
理解しようとしたこと、
あったじゃろうか)
医局を出て廊下を歩きながら、
タダシは自分に問いかけた。
(忙しい先生の立場に
立ったことがあったじゃろうか?
聞く姿勢、ちゃんと
できとったじゃろうか?
俺は人間関係が
苦手なんじゃないか?)
その答えは、胸にズキッと刺さった。
ユウスケの言葉が、タダシの弱さを照らした
その日の夕方、
車に戻るとスマホが震えた。
ユウスケ(友人)からだった。
「タダシ、
またミーティングあるけぇ来ん?」
タダシは少し迷ってから返信した。
「行く。もっと知りたいんじゃ」
ユウスケはすぐに返事をくれた。
「ええのう、その気持ち。
タダシは絶対変われるよ」
その言葉に、
タダシは胸が熱くなった。
(俺、変われるんじゃろうか?
ほんまに?)
でも、心の奥では確かに
何かが動いていた。
弱さを認めるという、初めての経験
その夜、タダシは
自宅でノートを開いた。
学会レポートを書くときに
使っているノートだ。
そこに、ゆっくりと書いた。
「俺は、人間関係が苦手だ」
書いた瞬間、胸の奥がズキッと痛んだ。
でも、その痛みはどこか心地よかった。
(これ認めたほうがええんじゃろうか?
弱さを隠しとったら、何も変わらん)
タダシはさらに書いた。
「でも、変わりたい」
その二行は、
タダシの心の奥にある本音だった。
営業が苦手でも、
人間関係がうまくいかなくても、
方言で失敗しても、
それでも——
変わりたいという気持ちは、
確かにそこにあった。
弱さを認めた瞬間、心が軽くなった
ノートを閉じたとき、
タダシは気づいた。
(弱さを認めるって、
こんなに心が軽くなるんじゃ)
それは、タダシにとって
初めての経験だった。
自分の弱さを隠し続けていたから
苦しかった。
弱さを認める勇気が、
心を少しだけ自由にした。
この日のタダシはまだ知らない。
この弱さを認める勇気が、後に
- 医師との関係を劇的に変え、
- 営業の成果を自然に伸ばし、
- 人生そのものを変えていく
大きな一歩になることを。
物語は、静かに、
しかし確実に前へ進んでいた。







