人間模様

お風呂

産後の子育て休暇取得中のミク(37)・ケンタ(8)・タツキ(6)の物語をお届けします。温かい「声かけの工夫」が自然に身につくとうれしいです。早くお風呂入りなさい!ミクは夕方になると、つい言ってしまう言葉があった。「早くお風呂入りなさい!」そ...
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砂糖断ちダイエット

夏休みまで、まだ3か月もある5月の連休明け。27歳のエミコは、ふと鏡の前で立ち止まった。(あれ?なんか、冬より丸くなってない?)気づかないふりをしていたけれど現実は正直だ。そこでエミコは決意した。砂糖断ちダイエットはまさかのウルル旅行と焼き...
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味覚ゼロ

マコは38歳、独身時代の自由さを懐かしみつつも、今は8歳のおかっぱ娘ミコと、ちょっと頼りない夫ユウスケに囲まれた三人暮らし、のはずなのだが、最近どうもおかしい。カレーの味がしない冬「なんか、カレーの味しなくない?」夕食の鍋をかき混ぜながら、...
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遠距離の結末

西武新宿線沿線、航空公園駅から自転車で12分。ミツコの住むワンルームマンションは、防衛医科大学校の巨大な建物を仰ぎ見るような場所にありました。江古田ランデブーは満員電車を越えて「よし、眉毛よし。左右差……。まあ、誤差の範囲!」鏡に向かって自...
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不器用な親子

長崎の坂の上で育った信夫は、幼い頃から母・信江のことを料理が下手で、叱ってばかりで、ちょっと自慢が多い人だと思っていた。兄弟に囲まれたにぎやかな幼少期、中学受験で家族の形が変わっていく思春期、東京へ逃げるように進学した青年期、そして親の老い...
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手話カフェ

朝のラジオ体操が終わると、作業所の空気は一瞬だけやる気に満ちる。しかしそのやる気は、職員の今日も元気にいきましょう!の声とともに、どこかへ飛んでいく。利用者のシーさんは、今日もサポーターを裏返しに装着しながら言った。これが俺流。逆境には逆手...
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古民家カフェ

「この家、カフェにしたら素敵かもね」それは、尾道の坂道を登りきった先にぽつんと佇む、築70年の古民家を見たときの、タマキの母・サチコのひとことだった。「え、カフェ?まさか俺が?」「そうよ。あんた、仕事辞めて暇なんだから、ちょっとくらい夢見た...
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ちむどんどん②

東京・早朝5時、アヤ(35)は、東京のワンルームでスーツケースを閉めながら、深呼吸した。(本当に行くんだ、沖縄に)窓の外はまだ薄暗い。でも胸の中は、なぜか明るかった。スマホにはミツエからのメッセージ。《アヤ、無理せんでいいよ〜。来たかったら...
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ちむどんどん①

沖縄・読谷村。海の青さがまだ眠そうに揺れている時間。60歳の仲村ミツエは、いつものようにビーチサンダルを鳴らしながら浜辺を歩いていた。「はぁ〜、今日も海がきれいさぁねぇ」ミツエは、朝の散歩が大好きだった。特別な理由はない。ただ気持ちいいから...
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ネコタワー

高円寺から中央線で二駅、中野の築40年アパート。フローリングの上に広げられた婚姻届を前に、マサオ(31歳)は、いつになく真剣な顔でメガネをクイッと上げた。「ナミ、いいか。俺たちは結婚する。これはゴールじゃない、スタートだ。そして、スタートラ...
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デコパージュ

コンビニのパートを辞めて3か月。紅茶を飲みながらスマホを眺めていたノリコは、偶然流れてきた手芸の動画に心を奪われる。高校時代の美術部の記憶がよみがえり、キャンバス作りをしたいという衝動に駆られる。新しい扉午後3時。ノリコはキッチンのテーブル...
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タダシ③

成人したタロウはすでに22歳、ジロウは20歳になっていた。子どもたちはそれぞれの生活を送り、家の中は以前にも増して静かになった。その静けさの中で、私の心には、ずっと喉の奥に引っかかったままの小骨のような思いが横たわっていた。それは、「私の気...