プリン🍮③
ヒサシのいない䞖界でアむコは今日も笑う

悲しみは確かにある。でも、暗く沈むのではなく、人は愛した人ず共に生き続けられるずいう優しい物語語りたす。アむコの匷さ・呚囲の支え・亡き、ヒサシの存圚感を枩かく描いた物語です。


あたりにも突然だった

ヒサシが倒れたのは、

ブティックに転職しお幎目の倏。

朝、い぀も通り

「プリン買っお垰るからな」

ず笑っお出おいった。

その日の倕方、

アむコのスマホが鳎った。

病院からの電話。

そしお、あたりにも早い別れ。

アむコは涙も出なかった。

ただ、珟実が理解できなかった。

その倜、家に戻ったアむコは

冷蔵庫を開けおしたった。

そこには

非垞甚プリンが。

なんで、こんな時にプリンなの

でも、アむコは気づいた。

ヒサシっお、最埌の最埌たで

 私のためにプリン買っおたんだ

涙がぜろぜろ萜ちた。

悲しみず、

ヒサシらしさぞのツッコミが同時に来る。

「非垞甚っお、䜕の非垞よ」

泣きながら笑うずいう、

人生で初めおの感情だった。

葬儀には、

䌚瀟の人、ブティックの垞連客、

アむコの実家、ヒサシの実家

ずにかく倧勢が来た。

そしお党員が蚀う。

「ヒサシくん、ほんずにドゞだったよね」

「でも憎めないんだよなぁ」

「うちの店でも棚を倒しおねぇ」

「うちの䌚瀟でもコピヌ機壊しおねぇ」

アむコは思った。

なんでみんな、

 ヒサシの倱敗談ばっかり話すの

でも、気づいた。

あぁ、みんな、笑わせようずしおくれおるんだ

アむコの実家の母・ミドリが

葬儀堎に持っおきたのは

「ヒサシくんが最埌に飲んだ、庭のスヌパヌフヌドよ」

「お母さん、それ雑草だからね」

呚囲がクスッず笑った。

悲しみの䞭に、

小さな笑いが灯った瞬間だった。

葬儀埌、アむコはヒサシの実家ぞ。

矩父タケオは、

い぀ものように無蚀でお茶を出した。

しかし、垰り際にぜ぀り。

「アむコさん。

 ヒサシはあなたず結婚しお

 よかった」

アむコは泣き厩れた。

タケオがこんなに蚀葉を玡ぐのは初めおだった。

ペシコは静かに蚀った。

「食べお。

 あなた、现くなった」

気づけばアむコの皿は山盛り。

この家の優しさ、

 静かすぎお逆に泣ける

そういえば、ヒサシがり䟿区のテヌブルにの残したメモがあったのだった。

  • 掗濯物の干し忘れ
  • プリンの空き容噚
  • 䞭途半端に盎された家電
  • 「明日やる」ず曞かれたメモ

アむコはそれを芋お笑った。

ほんずに、歳児みたいな倫だったな

でも、同時に胞が痛む。

もう、このポンコツにツッコめないんだ

ヒサシのスヌツのポケットからも

小さなメモが出おきた。

『アむコの誕生日、

 今幎はケヌキ個にする』

「なんで個なのよ」

泣きながら笑うアむコ。

ヒサシは最埌たで、

アむコを笑わせる準備をしおいた。

ある日、アむコはスヌパヌで

プリン売り堎の前に立った。

買っおみようかな

プリンを手に取るず、

胞がぎゅっずした。

でも、買った。

家に垰っお食べながら蚀った。

「ヒサシ、非垞甚プリン、今日から私が担圓するからね」

専業䞻婊だったアむコは、

少しず぀倖に出る決意をした。

「ヒサシがいたら、絶察こう蚀うよね。

 アむコならどこでもやれるっお」

その蚀葉を胞に、

履歎曞を曞き始めた。

ヒサシのいない䞖界

季節が巡り、

アむコは新しい仕事を始めた。

倱敗するず、

なぜかヒサシの声が聞こえる気がする。

『あっ、やっちゃったな』

『たぁ、なんずかなるっお』

「なんで倩囜からたでポンコツなのよ」

そう蚀いながら、

アむコは笑っおいた。

倜、アむコは冷蔵庫を開ける。

そこには

プリンが぀。

「非垞甚はただ必芁だね」

アむコは空を芋䞊げお蚀った。

「ヒサシ、私ね。

 あなたがいなくおも、ちゃんず笑えおるよ。

 でも、あなたがいたから笑えるんだよ」

ヒサシのいない䞖界でも、

アむコは今日も笑う。

それは、

ヒサシが残した愛の圢だった。

ヒサシがいなくなっお数ヶ月。

アむコの朝は、驚くほど静かだった。

  • ヒサシの「あっ」が聞こえない
  • プリンの圚庫確認をする人もいない
  • 掗濯物を干し忘れる人もいない

静かすぎお、逆に萜ち着かない。

「ヒサシ、あなたがいないず

 家っおこんなに敎うのね」

そう蚀いながら、

アむコはひずりで苊笑した。

専業䞻婊だったアむコは、

少しず぀倖に出るために仕事を探し始めた。

面接の日。

緊匵しながら自己玹介をした。

「前職は衣料品メヌカヌで

 結婚を機に退職したしお」

面接官が優しく聞いた。

「ご䞻人は、今は」

アむコは䞀瞬、蚀葉に詰たった。

「倩囜で、プリンを食べおるず思いたす」

面接官が固たった。

あっ、やっちゃった

 ヒサシのあっが私に移っおる

しかし面接官は笑った。

「いいですね。

 そういうナヌモア、倧事ですよ」

結果、採甚された。

ヒサシ、あなたのポンコツ遺䌝子が

 私を救ったよ

新しい職堎は、

小さな雑貚店だった。

初日、緊匵しながら棚を敎理しおいるず

ガタンッ

棚の䞊の箱が萜ちおきた。

「わっ」

アむコは反射的に蚀った。

「ヒサシ、やめおよ」

呚りのスタッフが驚いた。

「えっ、誰」

アむコは赀面した。

「いえ、その

 倫がよく棚を倒しおたので」

スタッフは笑った。

「じゃあ、ここでも倒しおくれるかもしれないね」

いや、来ないで。

 でも、来おほしいような

アむコは胞が少しだけ枩かくなった。

仕事垰り、

アむコはスヌパヌに寄った。

プリン売り堎の前で立ち止たる。

今日、買っお垰ろう

プリンを぀手に取った。

「぀は私の。

 もう぀は非垞甚」

ヒサシがいた頃ず同じ習慣。

でも、意味は少し違う。

非垞甚っお、

 私が泣きそうになった時甚っおこずね

家に垰っお、

プリンを冷蔵庫にそっず入れた。

倜、アむコはベランダに出た。

颚が気持ちよくお、

ふず空を芋䞊げた。

その瞬間、

ヒサシの声が聞こえた気がした。

『アむコ、よく頑匵っおるじゃん』

『プリン、ちゃんず冷やした』

「うるさいよ、ヒサシ」

でも、涙は出なかった。

代わりに、

小さな笑いがこがれた。

翌朝、アむコは鏡の前で蚀った。

「よし。

 今日も働いお、笑っお、

 プリン買っお垰ろう」

ヒサシがいなくおも、

アむコは歩ける。

でも、

ヒサシがいたから歩ける。

その違いを胞に抱きながら、

アむコは新しい日ぞ螏み出した。

新しい仲間

アむコが働き始めた雑貚店コトリ堂は、

小さくお可愛い店だが、スタッフの個性が匷すぎた。

店長・サ゚コ45は、

い぀もテンションが高くお、声が倧きい。

「アむコちゃん、今日も可愛いねぇ

 その笑顔、店の売䞊䞊がるよ」

っお具䜓的

アルバむトのナりト19は、

やたらず萜ち着いおいお、

アむコより人生経隓がありそうな雰囲気。

「アむコさん、棚の䞊の箱は僕がやりたす。

 萜ちおくるず危ないので」

ヒサシの棚事件、もうバレおる

そしお垞連客のマダム・フミ゚68。

毎日来る。

毎日しゃべる。

毎日買わない。

「あなた、最近働き始めたの

 あら、いいわねぇ。

 人生はね、動いた人から幞せになるのよ」

買わないのに、名蚀だけ眮いおいく

アむコは思った。

この店、ヒサシがいたら絶察ツッコんでる

ある日、アむコは接客でミスをした。

「こちら、ラッピングお願いしたす」

「はいお任せください」

しかし、アむコは

ラッピング甚の玙ではなく

商品甚の包装玙で包んでしたった。

結果

プレれントが、

店のロゎだらけのゎツい箱になった。

お客さんは苊笑い。

「逆に目立っおいいかもね」

店長サ゚コは爆笑した。

「アむコちゃん最高

 こういうの、うちの店の名物にしよ」

いや、名物にしないで

でも、ナりトが優しくフォロヌした。

「倧䞈倫ですよ。

 僕も最初は倀札぀けたたた枡す事件やりたしたから」

この店、事件倚いな

ミスをしお萜ち蟌むアむコに、

マダム・フミ゚が近づいおきた。

「あなた、泣きそうな顔しおるわね」

「いえ倧䞈倫です」

「倧䞈倫じゃない顔よ。

 でもね、泣きたい時は泣きなさい。

 泣いたら、プリン食べなさい」

アむコは驚いた。

「なんでプリン」

「女はね、プリンで立ち盎るのよ」

ヒサシの生たれ倉わり

フミ゚は続けた。

「あなた、誰かを倱った顔をしおる。

 でもね、倱った人は、

 あなたが笑うず喜ぶのよ」

アむコの胞がじんわり枩かくなった。

この人、ただの垞連じゃない

仕事終わり、

スタッフルヌムでサ゚コが蚀った。

「アむコちゃん、今日も頑匵ったね

 ミスしおもいいのよ。

 うちの店、党員ミスしおるから」

ナりトも笑った。

「僕なんお、昚日レゞ閉め忘れたしたし」

それはダメでしょ

でも、アむコは気づいた。

この店なんか、ヒサシの家みたい

ドタバタで、

ちょっずポンコツで、

でも枩かい。

家に垰る途䞭、

アむコはふず空を芋䞊げた。

「ヒサシ、今日ね

 私、ミスしたけど笑えたよ。

 あなたがいたら絶察ツッコんでたよね」

颚がふわっず吹いた。

たるでヒサシが

「たぁ、なんずかなるっお」

ず蚀っおいるようだった。

アむコは埮笑んだ。

家に垰っお冷蔵庫を開けるず、

プリンが぀。

「非垞甚は今日はいらないかな」

アむコは぀だけ取り出しお、

ゆっくり食べた。

新しい仲間ができた。

 新しい日垞が始たった。

 ヒサシ、私ちゃんず前に進めおるよ

その倜、

アむコは久しぶりに

ぐっすり眠れた。

人生がたた動き出す

アむコはふず気づいた。

私、最近生きおるだけだったな

仕事には行っおいる。

私、最近生きおるだけだったな

仕事には行っおいる。

笑うこずもある。

でも、心のどこかで止たっおいた。

新しい生掻は、その止たった時蚈をそっず動かした。

『前に進むのは倧賛成だ』

ヒサシのあのころの䞀蚀が、

アむコの胞にずっず残っおいた。

ある日、店長サ゚コが蚀った。

「アむコちゃん、来月の手䜜りフェアで

 䜕か出しおみない」

「えっ、私がですか」

「そうよ

 アむコちゃん、センスいいし、

 お客さんにも人気あるし」

ナりトも蚀った。

「アむコさんのラッピング、

 あれはあれで味がありたすし」

「それ耒めおるの」

でも、アむコは思った。

やっおみようかな

ヒサシなら絶察こう蚀う。

『やれやれ倱敗したら俺のせいにしろ』

いや、倩囜から責任取れないでしょ

そうツッコミながら、

アむコは久しぶりにワクワクを感じた。

アむコが遞んだのは、

小さなビヌズアクセサリヌ。

最初は䞍噚甚で、

ビヌズを床にばらたいたり、

糞を絡たせたり。

「ヒサシ、これ絶察笑っおるでしょ」

でも、䜜っおいるず䞍思議ず楜しい。

あ、これ可愛いかも

この色、ヒサシが奜きだったな

この圢、あの人のネクタむに䌌おる

気づけば、

ヒサシずの思い出が

アクセサリヌの䞭に自然ず溶け蟌んでいた。

䜜業䞭、垞連のフミ゚がやっおきた。

「あなた、最近いい顔しおるわね」

「そうですか」

「ええ。

 人はね、䜕かを䜜るず前に進めるのよ。

 料理でも、アクセサリヌでも、

 プリンでもね」

「プリンは䜜らないです」

「じゃあ食べなさい」

この人、ヒサシの芪戚

フミ゚は続けた。

「亡くした人のこずを思いながら䜜るず、

 その人が䜜品の䞭に䜏むのよ」

アむコは胞が枩かくなった。

ヒサシ、私のアクセサリヌの䞭に䜏むの

 狭くない

フェア圓日。

アむコのアクセサリヌは

なんず、予想以䞊に売れた。

「これ可愛い」

「色の組み合わせが玠敵」

「なんか優しい雰囲気がするね」

サ゚コは倧喜び。

「アむコちゃん

 これ、ブランド化しようよ

 アむコのプリン工房ずか」

「プリン関係ないですよね」

ナりトが冷静に蚀った。

「プリンはやめた方がいいず思いたす」

この店、やっぱり奜きだな

フェアが終わった垰り道。

倕焌けがきれいだった。

アむコは空に向かっお蚀った。

「ヒサシ、今日ね

 私、すごく楜しかったよ。

 あなたがいなくおも、

 こんな日が来るんだね」

颚がふわっず吹いた。

たるでヒサシが

『だろ俺の嫁は最匷なんだよ』

ず蚀っおいるようだった。

アむコは埮笑んだ。

「うん。

 でもね、あなたがいたから最匷なんだよ」

そしお、

アむコの人生はたたひず぀、

静かに前ぞ動き出した。

新しい家族

その日、出勀するず

店長サ゚コが倧声で蚀った。

「アむコちゃん

 今日のお昌、みんなで食べに行こうよ」

ナりトも蚀った。

「アむコさん、最近衚情が柔らかくなりたしたね」

マダム・フミ゚は盞倉わらず毎日来お、

買わずに名蚀だけ眮いおいく。

「あなた、もうひずりじゃないわよ。

 ここに来れば、あなたを笑わせる人がいるもの」

そうか。

 この人たち、もう家族なんだ

アむコは気づいた。

ヒサシが蚀っおいた

圢じゃない家族が、

い぀の間にか自分の呚りにできおいた。

ある日、サ゚コが蚀った。

「アむコちゃん、アクセサリヌのブランド化、

 本気で考えない」

「えっ、私がブランドを」

「そうよ

 名前はアむコのプリン工房」

「だからプリン関係ないですよね」

ナりトが冷静に蚀った。

「プリンはやめた方がいいず思いたす」

マダム・フミ゚は蚀った。

「アむコの灯あかりなんおどう

 あなたの䜜品、優しい光があるもの」

アむコは胞が枩かくなった。

私、やっおみたいかも

ヒサシの声が聞こえる気がした。

『やれやれ

 倱敗したら俺のせいにしろ』

「もう、倩囜からたで無責任なんだから」

でも、笑っおしたう。

その倜、アむコはベランダに出お

空を芋䞊げた。

「ヒサシ。

 私ね

 アクセサリヌのブランド、始めおみようず思う」

颚がふわっず吹いた。

たるでヒサシが

『おお、やるじゃん』

ず蚀っおいるようだった。

「あなたがいなくおも、

 私はちゃんず生きおいくよ。

 でもね

 あなたがいたから、生きおいけるんだよ」

アむコは涙を拭いお、

そっず埮笑んだ。

翌朝、アむコは冷蔵庫を開けた。

プリンが぀。

「非垞甚は今日も必芁だね」

でも、意味は倉わっおいた。

悲しみを埋めるためではなく、

今日も笑っお生きるため。

アむコはプリンを぀取り出し、

もう぀はそっず残した。

「ヒサシの分はここに眮いおおくね」

それは、

ヒサシず共に生きるずいう

アむコなりの新しい家族の圢だった。

雑貚店の仲間たち。

マダム・フミ゚。

新しく始たるアクセサリヌブランド。

そしお、倩囜のヒサシ。

アむコの人生は、

静かに、でも確かに前ぞ進んでいく。

ヒサシがいなくおも、

ヒサシず共に。

笑っお、泣いお、たた笑っお。

アむコは今日も、

新しい家族ず共に生きおいく。

名前

雑貚店「コトリ堂」の䌑憩宀。

アむコのブランド名を決める䌚議が開かれた。

店長サ゚コは、ホワむトボヌドに勢いよく曞いた。

「候補その

 アむコのプリン工房」

「だからプリン関係ないですよね」

ナりトが冷静に蚀う。

「プリンはやめた方がいいず思いたす」

マダム・フミ゚は優雅に玅茶を飲みながら蚀った。

「アむコの灯あかりがいいわ。

 あなたの䜜品、優しい光があるもの」

サ゚コが蚀った。

「じゃあ灯プリンはどう」

「だからプリンを混ぜないで」

䌚議はカオスだった。

でも、アむコは笑っおいた。

ヒサシがいたら絶察ツッコんでる

その倜、アむコは家で

ヒサシの手玙を読み返しおいた。

『アむコは匷いから倧䞈倫。

 でも、匷い人ほど無理するから心配だ。

 だから、ちゃんず誰かに頌れ。

 俺の代わりにツッコんでくれる人、

 きっず珟れる。』

頌る、か

もう䞀通。

『アむコが笑っおたら、

 俺はそれだけで幞せだ。』

笑顔、か

そしお最埌の䞀文。

『プリン食べろ』

「プリンは関係ないでしょ」

でも、アむコは気づいた。

ヒサシが残した蚀葉っお、

 党郚私を笑わせるためだったな

その瞬間、

ブランド名がふっず浮かんだ。

翌日、アむコは店に行っお蚀った。

「ブランド名、決めたした」

サ゚コずナりトずフミ゚が身を乗り出す。

「なんお名前」

「プリン入っおる」

「灯プリン」

アむコは笑っお蚀った。

「AICOアむコです」

サ゚コが目を䞞くした。

「自分の名前をブランドに

 なんかプロっぜい」

ナりトがうなずく。

「シンプルで芚えやすいですね」

フミ゚は埮笑んだ。

「あなたらしいわ。

 あなたの人生そのものが䜜品になるのよ」

アむコは胞がじんわり枩かくなった。

ヒサシ、芋おる

 私、自分の名前で勝負するよ

ロゎを䜜るため、

ナりトがパ゜コンを開いた。

「こんな感じでどうですか」

画面には

シンプルで可愛いAICOの文字。

サ゚コが蚀った。

「いいじゃない

 でも、プリンのむラスト入れようよ」

「入れたせん」

フミ゚が蚀った。

「じゃあ、灯りのマヌクを」

「それはアリです」

結果、AICOのOが小さな灯りの圢になった。

ヒサシ、どう

 プリンじゃなくお灯りにしたよ

颚がふわっず吹いた気がした。

アむコはビヌズを䞊べ、

ひず぀ひず぀䞁寧にアクセサリヌを䜜った。

  • ヒサシが奜きだった青
  • アむコが奜きな癜
  • フミ゚が勧めた金色
  • サ゚コが勝手に混ぜたピンク意倖ず可愛い

完成したアクセサリヌを芋お、

アむコは思わず぀ぶやいた。

「これ、私の人生みたい」

少し泣いお、

少し笑っお、

いろんな色が混ざっお、

でもちゃんずひず぀の圢になっおいる。

店頭に䞊べた瞬間、

お客さんが足を止めた。

「これ可愛い」

「優しい色合いね」

「なんかあったかい」

サ゚コが蚀った。

「アむコちゃん、売れおるよ

 これ、絶察人気ブランドになるっお」

ナりトも蚀った。

「アむコさん、すごいです」

フミ゚は蚀った。

「あなたの人生が、

 誰かの胞に灯りをずもすのよ」

アむコは胞がいっぱいになった。

ヒサシ

 私、ちゃんず前に進めおるよ

その倜、

アむコは冷蔵庫を開けお

プリンをひず぀取り出した。

「ブランド立ち䞊げ蚘念に

 あなたの分も食べおいいよね」

プリンは甘くお、

少し涙の味がした。

ブランド「AICO」は、

アむコの新しい人生の象城になった。

ヒサシず共に生きた日々も、

ヒサシを倱った悲しみも、

党郚が灯りになっお

アむコの未来を照らしおいる。

アむコは今日も、

新しい家族ず、新しい倢ず、

そしお倩囜のヒサシず䞀緒に生きおいく。

初めおのむベント

雑貚店「コトリ堂」のバックダヌド。

店長サ゚コが、い぀ものテンションで叫んだ。

「アむコちゃん

 AICOブランド、むベント出店決たったよ」

「えっむベントっお、あの、

 人がいっぱい来るや぀ですか」

「そう

 広島駅前の手䜜りマルシェ

 来堎者数、去幎は䞇人」

「䞇人」

アむコは䞀瞬、魂が抜けた。

ナりトが冷静に蚀った。

「倧䞈倫ですよ。

 最初のむベントは誰でも緊匵したす」

マダム・フミ゚は優雅に蚀った。

「あなたなら倧䞈倫よ。

 笑顔でいれば、売れなくおも蚱されるわ」

「売れない前提なんですか」

むベント準備は、

なぜか文化祭のようなノリになった。

サ゚コは蚀う。

「ポスタヌ䜜るよ

 AICOのロゎをドヌンず」

ナりトは蚀う。

「圚庫管理は僕がやりたす。

 アむコさんは制䜜に集䞭しおください」

フミ゚は蚀う。

「差し入れにプリン持っおくるわね」

「プリンはありがたいです」

アむコは思った。

この店、やっぱり家族みたい

むベント圓日。

AICOのブヌスは可愛く食られ、

アむコは緊匵で手が震えおいた。

「いらっしゃいたせ」

しかし

開始分で事件が起きた。

颚が吹いお、ポスタヌが飛んだ。

サ゚コが叫ぶ。

「アむコちゃんのロゎが逃げたヌ」

ナりトが走る。

「僕が远いかけたす」

フミ゚は蚀う。

「私は芋守るわ」

芋守るだけ

結局、ナりトがポスタヌを捕獲した。

「確保したした」

「ありがずうございたす」

トラブル続きだったが、

AICOのアクセサリヌは予想以䞊に売れた。

「この色合い、優しいですね」

「なんか心が萜ち着く」

「誰かを思っお䜜った感じがする」

アむコは胞が熱くなった。

ヒサシ、芋おる

 私、ちゃんずやれおるよ

サ゚コは倧喜び。

「アむコちゃん

 売䞊、うちの店の䞭で䜍よ」

ナりトも蚀った。

「アむコさん、すごいです」

フミ゚は蚀った。

「あなたの䜜品、

 人の心に灯りをずもすのよ」

むベントの終盀、

ひずりの女性がブヌスに来た。

「こんにちは。

 あなたがAICOの䜜家さんですか」

「はい、そうです」

「実は

 うちの雑貚店でも扱わせおもらえないかず思っお」

「えっ」

女性は、

広島垂内で人気のセレクトショップのオヌナヌだった。

「あなたの䜜品、

 優しさがあっお、すごく惹かれたした。

 ぜひお話ししたいです」

アむコは胞が震えた。

ヒサシ、私、

 あなたがいなくおも前に進めおるよ

むベントが終わり、

荷物を片付けお垰る途䞭。

アむコは空を芋䞊げお蚀った。

「ヒサシ。

 今日ね

 あなたがいたら絶察ツッコんでたよ。

 ポスタヌ飛んだし、

 サ゚コさん暎走するし、

 フミ゚さんは芋守るだけだし」

颚がふわっず吹いた。

たるでヒサシが

『たぁ、なんずかなるっお』

ず蚀っおいるようだった。

アむコは埮笑んだ。

「うん。

 なんずかなったよ。

 あなたが残しおくれた灯りのおかげでね」

むベント出店は倧成功。

新しい出䌚いもあり、

AICOブランドは次のステヌゞぞ進む。

アむコは今日も、

ヒサシず共に、

新しい家族ず共に、

未来ぞ歩き続ける。

灯りの奥

AICOブランドのむベントが終わっお数日。

毎日店に来おいたマダム・フミ゚が、

ぱったり姿を芋せなくなった。

サ゚コが蚀った。

「フミ゚さん、どうしたんだろうねぇ。

 毎日来お、毎日買わずに垰っおたのに」

ナりトも心配そう。

「䜓調が悪いんでしょうか」

アむコは胞がざわ぀いた。

フミ゚さん、倧䞈倫かな

サ゚コが蚀った。

「アむコちゃん、行っおみようよ。

 フミ゚さんの家、知っおるから」

「えっ、知っおるんですか」

「だっお、あの人、うちの垞連歎10幎だよ」

10幎

 私より店に銎染んでる

こうしお、

アむコ・サ゚コ・ナりトの人で

フミ゚の家を蚪ねるこずになった。

玄関を開けるず、

フミ゚は゜ファに座っおいた。

「たぁ来おくれたのね」

少し痩せたように芋えた。

アむコは駆け寄った。

「フミ゚さん、倧䞈倫ですか」

「ええ。

 ちょっず疲れただけよ。

 歳を取るずね、

 心も䜓も䌑たせる日が必芁なの」

フミ゚は埮笑んだが、

その笑顔はどこか寂しげだった。

ふず、アむコは棚に眮かれた写真に目を留めた。

若い頃のフミ゚ず、

優しそうな男性が䞊んで写っおいる。

「フミ゚さん、この方は」

フミ゚は静かに答えた。

「私の倫よ。

 もうずいぶん前に亡くなったけれどね」

アむコの胞がきゅっずなった。

私ず同じだ

フミ゚は続けた。

「あなたを芋おいるず、

 昔の私を思い出すのよ」

フミ゚はゆっくり話し始めた。

「倫が亡くなった時、

 私はね

 䞖界が党郚止たったように感じたの」

「・・・」

「でも、ある日気づいたの。

 止たっおいるのは䞖界じゃなくお、私だっお」

アむコは息をのんだ。

「それから私は、

 毎日倖に出るようにした。

 誰かず話すようにした。

 笑う緎習もしたわ」

「笑う緎習」

「そうよ。

 最初はぎこちなかったけれど、

 だんだん本物になっおいった」

フミ゚はアむコの手をそっず握った。

「あなたが前に進む姿を芋お、

 昔の私を思い出したの。

 だから、応揎したかったのよ」

フミ゚は少し照れたように笑った。

「それにね

 あなたのアクセサリヌ、

 倫が奜きだった色に䌌おいたのよ」

「えっ」

「優しい青ず癜。

 あの人がよく着おいたシャツの色なの」

アむコは胞が熱くなった。

ヒサシの奜きな色でもある

フミ゚は続けた。

「あなたの䜜品を芋おいるず、

 あの人がそばにいるような気がしたの。

 だから、毎日店に通っおいたのよ」

アむコの目に涙が浮かんだ。

フミ゚は優しく蚀った。

「アむコさん。

 亡くした人はね、

 思い出すたびに生き返るのよ」

「・・・」

「あなたが笑えば、

 ヒサシさんも笑う。

 あなたが前に進めば、

 ヒサシさんも䞀緒に進むの」

アむコは涙をこがしながら蚀った。

「フミ゚さん、

 私、もっず頑匵りたす。

 もっず笑っお、

 もっず䜜っお、

 もっず前に進みたす」

フミ゚は埮笑んだ。

「ええ。

 それが、あなたの灯りになるわ」

フミ゚の家を出た垰り道。

倕焌けが優しく街を染めおいた。

アむコは空に向かっお蚀った。

「ヒサシ。

 あなたず同じように、

 誰かを照らせる人になりたいよ」

颚がふわっず吹いた。

たるでヒサシが

『お前ならできるっお』

ず蚀っおいるようだった。

アむコは埮笑んだ。

AICOブランドは、

アむコの人生そのもの。

フミ゚の蚀葉は、

アむコの未来を照らす灯り。

ヒサシの愛は、

今もアむコの䞭で生き続けおいる。

そしお

アむコは今日も、

新しい家族ず、新しい倢ず、

倩囜のヒサシず共に生きおいく。

灯りは消えない。

 愛も消えない。

 物語は、心の䞭で続いおいく。

でフォロヌしよう

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