物語シリーズ 不器用な親子 長崎の坂の上で育った信夫は、幼い頃から母・信江のことを料理が下手で、叱ってばかりで、ちょっと自慢が多い人だと思っていた。兄弟に囲まれたにぎやかな幼少期、中学受験で家族の形が変わっていく思春期、東京へ逃... 2025年7月1日 nobuyuki ouchi
物語シリーズ なぐさめる コウイチ、45歳。彼が所属する大企業の人事部。そこは、人の能力を数値化し、キャリアを体系的に管理する、極めてロジカルな部署だった。長年の経験で、彼はどんなトラブルも適切なマニュアルと合理的な手順で解決... 2025年4月29日 nobuyuki ouchi
物語シリーズ 静かな違和感 山田真吾、38歳。由利本荘市(ゆりほんじょう)の中堅メーカーに勤める総務課の会社員だ。その朝、総務課の給湯室で後輩の佐伯がコーヒーをこぼして固まっていた。 会議室の火種 「やっちゃいました」 「まあま... 2025年4月1日 nobuyuki ouchi
物語シリーズ 宝物(トレジャー) みなさん、こんにちは。いつもの物語をお読みいただきありがとうございます。賑やかな物語を綴っているこのブログですが、今日はスピンオフ企画です。ミクの夫:ノリオの胸の内にある一番大切なものについてお話しさ... 2025年3月1日 nobuyuki ouchi
物語シリーズ ♡LINE ななみ(27)は、結婚してもまだ遊び足りないと思っていた。友達とカフェ巡りしたり、夜の街をふらりと歩いたり、そんな自由な時間が恋しかった。でも、ミツルとの結婚は彼女にとって人生の新しいステージでもあっ... 2025年2月15日 nobuyuki ouchi
物語シリーズ 心電図 県立病院の循環器内科に勤めるマサコは当時、27歳。県内の国立大学医学部を卒業し、初期臨床研修という荒波を乗り越え、そのままこの病院の循環器内科に残った。心臓を守る女医といえば聞こえはいいが、現実はもっ... 2025年2月1日 nobuyuki ouchi
物語シリーズ 肩もみ どうにもこうにも、十月の風というのは少し湿っぽくて、それでいて男の心を妙にソワソワさせる。マモル(30歳)は、目の前を歩くマサコ(28歳)の、姿勢の良い背中を見つめていた。一週間前の土曜日、映画館の暗... 2025年1月29日 nobuyuki ouchi
物語シリーズ いとこ 郷里、秋田市の片隅にある、年季の入った喫茶店。営業マンの俺(52歳・ただいま絶賛単身赴任中)は、頭を抱えて冷めかけたコーヒーを睨みつけていた。目の前に座る小学生からの同級生で飲み友の由美さんが、不思議... 2025年1月22日 nobuyuki ouchi
物語シリーズ 社内ニート 都心から少し離れたオフィス街の一角、雑居ビルの4階にふるさとネットのオフィスがある。全国各地の美味しい特産品を扱う、従業員30名ほどの活気あふれる通販会社だ。クリスマス商戦の激務を終え、社内は静かな年... 2025年1月8日 nobuyuki ouchi
物語シリーズ 減量 徳島市のマンション3階。朝の光がカーテンの隙間から差し込み、寺田義男(38)はベッドの上で深いため息をついた。「肥満気味、かぁ」昨日の健康診断の結果票が、枕元で妙に存在感を放っている。まるで「ほら、見... 2025年1月1日 nobuyuki ouchi