「パパ!ひろきがまた私のマテ茶のストロー(ボンビージャ)を使った!汚い!」「姉貴の声がデカいのが汚いんだよ!大体、肉の焼き加減はレアが至高だってアルゼンチン人も言ってる!」「ここは我が家よ!郷に入っては郷に従え、ミディアムレアにしなさい!」
アルゼンチン
南米アルゼンチンの首都、ブエノスアイレス。日差しだけは無駄に陽気な日曜日、リョウマ(45)の自宅の庭では、いつものアサード(南米風バーベキュー)を巡る大戦争が勃発していた。トングを片手に煙に巻かれているリョウマは、すかさず空気を読む。
中学3年生になり、反抗期の切れ味がナイフ並みになった長女のかおる。中学1年生になり、現地校のサッカー部で一丁前にアルゼンチン人化してきた長男のひろき。そして、現地日本語学校の教師として、家でも正しい日本語と規律を重んじる妻のヒロコ。
「はいはい、二人ともストローは別々のを使おうね。ひろき、お姉ちゃんに謝って。かおるも、ひろきは最近食べ盛りだから大目に見てあげて。肉はよし、半分レア、半分ミディアムレアで焼くから、これで手打ち!」
リョウマの華麗なディレクションにより、一瞬で場が丸く収まる。家族は「さすがパパ、助かる!」と満足げに肉に喰らいついた。リョウマは「ふう」と息をつく。これぞ、リョウマが人生をかけて磨き上げてきた調整役の技術だった。
15年前。リョウマが30歳の頃、勤めていた小さな貿易商社が木材輸入という一世一代の大勝負に出た。その際、スペイン語の「オラ(やあ)」しか知らないリョウマが、アルゼンチン出張所の立ち上げメンバーとして単身送り込まれたのだ。言葉の通じない異国、おまけに時間にルーズで情熱的すぎる現地の木材業者たち。
「アミーゴ!明日行くと言ったら、来週行くという意味さ!」
そんなめちゃくちゃな環境で、リョウマはひたすら相手の話を聞き、空気を読み、場をなだめることで道を切り開いた。その努力が実を結び、40歳のときには順調に育ったアルゼンチン支店を任される支店長に昇進。家族も呼び寄せ、ヒロコも現地の日本語学校で職を得て、一見すれば絵に描いたような海外で成功した幸せなファミリーである。
会社でも、家庭でも、リョウマは頼もしい人、いないと困る人として重宝されてきた。だが、45歳になったいま。リョウマはふと、肉をひっくり返しながら奇妙な感覚に囚われていた。
「パパ、次の休みはイグアスの滝に行きたい!」と、かおるが言う。
「えー、僕は友達とサッカーの試合があるからパス」と、ひろきが文句を言う。
「あなた、子供たちの教育のためにも大自然に触れさせるべきよ」と、ヒロコが仕切る。
「じゃあ、試合のない再来週にするのはどうかな?」リョウマはすぐに、誰も傷つかない代替案を口にしていた。
(あれ?)
ふと、自分の胸のなかにぽっかりと空いた穴に気づく。子供たちの意見をすり合わせ、妻の機嫌を損ねないように立ち回る。それはいつだって上手くいく。だけど、
「リョウマ自身がどこに行きたいか」
「リョウマ自身がどうしたいか」
を出す場所は、この家のどこに残っているのだろう?中心にいて、みんなから「パパ、パパ」と必要とされているのに、なぜか自分だけがこの家族という輪の外側にポツンと立っているような気がする。守っているようで、自分自身は誰からも守られていないような、妙な寂しさが胸をよぎった。
思えば、子供の頃からそうだった。実家の両親が喧嘩を始めれば、おちゃらけて場を和ませた。友達同士が揉めれば、間に入って頭を下げた。
「ここで自分が我慢すれば、丸く収まる」
「自分が崩れたら、すべてが壊れてしまう」
それは優しさというより、壊れることへの恐怖だった。無意識に引き受けてきたその役割のせいで、大人になった今でも、人の輪に入るとすぐに周りの顔色を伺ってしまう。誰かが不機嫌になっていないか、孤立していないか。
本当は、自分だって何も考えずに「レアの肉が食べたい!」とわがままを言って、誰かに「はいはい」と甘やかされて安心したいのに。
「パパ?肉、焦げてるよ」
ひろきの声で、リョウマは我に返った。網の上では、高級な赤身肉が黒焦げになりかけていた。
「あ、ああ、ごめんごめん!ちょっと考え事をしていて」
慌てて肉を皿に移すリョウマ。アルゼンチンの乾いた風が、リョウマの白髪の混じり始めた髪を通り抜けていく。頼もしい人、助かる存在。その器用の裏側で、リョウマの心は、自分でも気づかないうちに限界を迎えているようだった。
職場
月曜日。ブエノスアイレスの中心街にある、小さな貿易商社のアルゼンチン支店。オフィスに一歩足を踏み入れた瞬間、支店長であるリョウマ(45)の「空気同調レーダー」は最高目盛りに達した。
「だから! 日本の本社が求めてるクオリティは、このレベルの乾燥度合いなんだって! 分かってよ、カルロス!」
「アミーゴ、落ち着けよ。木だって生きてるんだ、多少の湿気は南米の愛嬌さ。それより、今週末の僕の誕生日に上質な赤ワインを買ったから、君もオフィスのみんなと来るだろ?」
「仕事の話をしてるんだーーーっ!!」
頭を抱えて叫んでいるのは、日本から赴任してきたばかりの若手社員の佐藤(28)。そして、対面で極上のスマイルを浮かべているのは、ベテランの現地スタッフ、カルロス(52)だ。これぞ、リョウマが15年間見続けてきた、アルゼンチン支店の日常(カオス)だった。
「はいはい、二人ともそこまで。佐藤、日本の本社が細かいのは分かるけど、カルロスの言う通り、こっちの気候ならではの事情もある。カルロスも、佐藤は本社のプレッシャーで胃が痛いんだから、少しは規格に合わせる努力をしておくれ。ワインは喜んでみんなでいただくからさ」
リョウマが間に入り、絶妙なスペイン語と日本語を織り交ぜてなだめると、オフィスに漂っていた一触即発の空気が一気に和らいだ。
「さすがリョウマさん!マジで助かります、この人がいないとこの支店、一日で崩壊しますよ」と、佐藤が涙目でコーヒーを差し出してくる。
「ハハハ、jefe(ボス)はいつも僕たちの救世主さ!」と、カルロスがガハハと笑ってリョウマの肩を叩く。
「いないと困る人」
その言葉は、ビジネスマンとして最大の賛辞のはずだった。30歳で言葉も分からずにこの地に送り込まれ、必死で築き上げた信頼の証。リョウマのおかげで、この小さな商社の命運をかけた木材輸入ビジネスは、いまや会社を支える大黒柱になっている。
だけど、デスクに座り、書類に目を通しながら、リョウマの心には昨日のアサード(バーベキュー)での違和感がトゲのように刺さったままだった。(みんな、僕の調整能力を求めているんだな)佐藤の不満を宥め、カルロスのプライドを傷つけないように立ち回る。
相手の感情を先回りして、場が荒れないように自分をパズルのピースのように変形させる。その結果、仕事は円滑に進む。
でも。リョウマ自身の意見はどこにある?本当は、納期を無視するカルロスに「いい加減にしろ!」と怒鳴りたかったかもしれない。生真面目すぎる佐藤に「もっと肩の力を抜け」と突き放したかったかもしれない。だけど、それをすれば関係が壊れる。自分が一歩引いて、我慢して、笑顔で丸く収めれば、すべては平和に終わるのだ。
「ふぅ」
気がつけば、いつものように自分の本音をどこかへ置き去りにしたまま、夕方になっていた。帰宅すると、家の中はさらに賑やかなことになっていた。
「ただいま」
「あ、パパ!おかえり!聞いてよ、学校の三者面談、ママがついてくるって言うの。私、もう中3だし、一人で先生と話せるのに!」
かおるがリビングにカバンを放り出しながら膨れている。
「何言ってるの、かおる。あなたのスペイン語、最近スラングばかり混じって怪しいでしょう。進路の大事な話なんだから、お母さんが行くのは当然です」
キッチンからエプロン姿のヒロコが、日本語学校の教師らしい毅然としたトーンで応戦する。
「ひろきだって、こないだの面談は一人で行ったじゃん!」
「僕はサッカーの推薦枠の話だったから、監督が同席しただけだよ!」
ソファでゲームをしていたひろきまで参戦し、リビングは再び小さな戦場と化した。リョウマは靴を脱ぎながら、条件反射で頭をフル回転させる。
(かおるは自立したい年頃。ヒロコは母親としての責任感と心配。ひろきは巻き込まれて迷惑よし)
「じゃあさ、最初の15分はかおると先生だけで話してもらって、後半の進路決定のときだけママが入る、っていうのはどう?それならお互い納得できるんじゃないかな」
リョウマの完璧な折衷案。しかし、いつもなら「それならいいよ」「そうね」と収まるはずの空気が、なぜかこの日は少し違った。
「パパって、いつもそうだよね」
かおるが、ふっと冷めた目をリョウマに向けた。
「え?」
「どっちの味方でもないっていうか。いつも真ん中で、どっちの意見も半分こにするだけ。パパ自身は、私が一人で行くべきだと思ってるの?それともママの言う通りだと思ってるの?」
「それはどっちの言い分も正しいから」
リョウマが口ごもる。
「ほら、またそうやって誤魔化す。パパってさ、私たちのこと見てるようで、実はめんどくさいから話をまとめてるだけじゃないの?」
ガシャ、とかおるは自分の部屋のドアを乱暴に閉めて立てこもってしまった。リビングに残されたリョウマ、ヒロコ、そしてひろきの間に、気まずい沈黙が流れる。
「あなた」ヒロコが心配そうに声をかけるが、リョウマはただ、力なく笑うことしかできなかった。
優しさのつもりだった。家族が壊れないように、みんなが笑顔でいられるように、自分が無意識に引き受けてきたクッションの役割。
だけど、気づけばリョウマは、誰の心にも深く踏み込まず、自分の心も見せない「透明人間」のようになっていたのかもしれない。中心にいるようで、どこにも属していない。大切にしているはずの家族のなかで、リョウマはかつてないほどの、深い孤独の淵に立たされていた。
お節介
「娘さんに透明人間扱いされた?ハッハー!アミーゴ、そいつは最高にへこむな!」
火曜日の夜。ブエノスアイレスのダウンタウンにある、場違いな赤提灯がぶら下がる通称アルゼンチン風居酒屋。リョウマ(45)は、現地スタッフのカルロス(52)に強引に連れ出され、地元の安ワインを酌み交わしていた。カルロスは豪快にワインを飲み干すと、リョウマの青い顔を覗き込んだ。
「リョウマ、君は仕事でも家でも完璧なフットボールの審判をやろうとしてる。だけどな、人生は試合じゃない。誰もルール通りに生きてないんだよ」
「僕だって、好きで審判をやってるわけじゃないんだ」
リョウマは、ワインの勢いもあって、生まれて初めて他人に本音を漏らした。
「物心ついたときからそうだった。実家では、親が不機嫌になると家の中が凍りついた。だから僕がピエロになって、空気を温めなきゃいけなかった。自分が我慢して、みんなの間に立っていれば、すべてが壊れずに済む。それが僕の生きる術だったんだ。今でも、誰かがぶつかりそうになると、体が勝手に動いて、自分の気持ちなんて後回しになっちゃうんだよ」
うつむくリョウマの肩を、カルロスが大きな手でバチンと叩いた。
「おいおい、真面目なボス。一つ教えてやる」
カルロスは、いつになく真剣な目でリョウマを見つめた。
「ここは、あの家じゃない。」
「え?」
「君が怯えてるあのときの家族は、ここにはいないんだ。君が間に入らなくたって、世界はそう簡単に壊れやしない。君がレアの肉が食いたい!って叫んだところで、奥さんも子供たちも、君を見捨てたりしないさ。だって彼らは、君が作った新しい家族なんだからな」
カルロスの言葉が、リョウマの胸にドスンと響いた。ハッとして、自分の手を見る。15年間、この国の荒々しい木材を扱い、家族を養ってきた、45歳の男の手だ。自分はもう、親の顔色を伺って震えていた小さな子供ではない。
「ここは、あの家ではない」
リョウマは、魔法の呪文のようにつぶやいた。自分が我慢しなくても、関係は終わらない。そんな当たり前のことに、今まで気づけなかった。
「ただいま」
深夜、リョウマが恐る恐る自宅のドアを開けると、リビングの明かりがついていた。ソファに座っていたのは、妻のヒロコだった。
「遅かったわね。カルロスさんと飲んでたの?」
「ああ、ちょっと仕事の相談でね」
いつものように波風を立てない嘘を言いかけたリョウマは、カルロスの言葉を思い出し、喉元で言葉を飲み込んだ。
「ううん、違う。仕事じゃなくて、僕の人生相談。かおるに言われたことが、結構ショックでさ」
ヒロコは少し目を見開いた。いつも笑顔で「大丈夫、何とかなるよ」としか言わなかった夫が、初めて弱音を吐いたからだ。
「そう。かおるもね、部屋で泣いてたのよ。パパに意地悪なことを言っちゃったって」
ヒロコはふっと柔らかく笑った。
「あなた、いつも私たちのために一歩引いてくれてたでしょう。でもね、私たちはあなたに完璧な司会進行役になってほしいわけじゃないの。怒ったり、我が儘を言ったりする、生身のあなたと話がしたいのよ」
その時、階段の陰から、パジャマ姿のかおるとひろきが、気まずそうに顔を覗かせた。
「パパごめんなさい」かおるが、小さな声で呟く。
「僕も、肉はミディアムレアでもいいよ」とひろきがボソッと言った。
リョウマの胸の奥で、長年張り詰めていた頑丈な糸が、ぷつりと切れる音がした。張り詰めた焦りが消え、代わりに温かいものがじわじわと広がっていく。
「よし!じゃあ、次の休みはイグアスの滝に行くぞ!ひろきの試合がない再来週じゃなくて、次の休みだ。ひろき、サッカーは1日くらいサボれ!パパが監督に頭を下げてやる!」
リョウマの突然の独断決定に、家族全員が一瞬呆然とし――次の瞬間、どっと笑い声が弾けた。
「何よそれ!パパ、急にキャラ変しないでよ!」とかおるが笑う。
「えー!監督めちゃくちゃ怖いんだからね!?」とひろきが焦る。
「ふふ、いいんじゃない?たまには主役の言う通りにしましょう」とヒロコが微笑む。
中心にいるようで、どこにも属していなかったリョウマが、ようやく自分の足で、家族の輪の真ん中に一歩踏み出した瞬間だった。
旅行
「だから言ったじゃない!アルゼンチンの格安レンタカーなんて信じちゃダメだって!」
「ママ、文句言わないでよ!エンジンから変な煙が出てる方が、なんかアドベンチャーっぽくて最高じゃん!」
「よくないよ!僕、明日の練習試合までに帰れなかったら監督に殺される!」
世界最大級の滝、イグアスへと続く赤土の一本道。リョウマ(45)が意気揚々と借りてきた、走行距離20万キロ超えのセダンは、目的地を目前にして「プスン」と情けない音を立てて停止した。ボンネットからは、まるでアサードの煙のような白い蒸気が上がっている。いつもなら、ここでリョウマの調整役レーダーが最速で起動するはずだった。妻の機嫌をとり、かおるをなだめ、ひろきの不安を消すための、完璧な言い訳と代替案を探して――。しかし、いまのリョウマは違った。
「あははは!いやー、ごめん!パパのチョイス、完全に大失敗!」
リョウマは頭をかきながら、大声で笑った。その顔には、かつて周囲の顔色を伺っていたときの営業スマイルは一切ない。ただの、ドジを踏んで苦笑いしている一人の父親の顔だった。
「ここはあの家じゃない」
カルロスに言われた言葉が、頭の中で心地よく響いている。自分が完璧でなくても、すべてを丸く収められなくても、この家族は壊れたりしない。
「もう、笑い事じゃないわよ」
ヒロコは呆れたようにため息をついたが、その口元は緩んでいた。
「しょうがないなー。じゃあ、私がロードサービスに電話してあげる。パパのスペイン語じゃ、またカルロスさんみたいな怪しいおじさんを呼ばれそうだし」
かおるがスマホを取り出し、現地のスラングを交えた見事なスペイン語でテキパキと手配を始める。
「僕、後ろから車押すの手伝うよ!サッカーで鍛えてるからね!」
ひろきが真っ先に車外へ飛び出し、泥だらけになりながらトランクに手をかける。リョウマは、その光景を眩しそうに見つめていた。自分が必死に間に入って、全員を支えようとしなくても、子供たちはいつの間にか自分の足で立ち、妻は頼もしく笑っていた。みんな、リョウマに守られるだけの存在ではなかったのだ。
数時間後、無事にレッカー車に牽引され、一行はようやくイグアスの滝の展望台へとたどり着いた。目の前に広がるのは、圧倒的なスケールの水の大群。ゴゴゴゴゴと大地を揺らす轟音とともに、大量の水が真っ逆さまに突き落とされていく。あまりの水しぶきに、カッパを着ていても全身びしょ濡れだ。
「すごーーーい!!」
かおるとひろきが、歓声を上げて柵に駆け寄る。ヒロコもその隣で、子供のようにはしゃいでカメラのシャッターを切っている。リョウマは一歩後ろから、その3人の背中を見ていた。いつもなら、ここでどこか寂しい輪の外側を感じていたかもしれない。だけど、今の胸にあるのは、言葉にできないほどの圧倒的な安心感だった。
「パパ!何ボーッとしてるの!早く来て!」
かおるが振り返り、濡れた髪を振り乱しながら叫んだ。
「あなた、早くしないと虹が消えちゃうわよ!」
ヒロコが手招きをする。
「パパ、こっちの方が水しぶきヤバいよ!早く早く!」
ひろきがリョウマの腕を強引に引っ張った。
「よし、今行く!」
リョウマは大きく一歩を踏み出し、3人の真ん中へと飛び込んだ。お互いの肩がぶつかり合い、冷たい水しぶきが顔に当たって全員で悲鳴を上げる。これまでは、みんながぶつからないように、自分が間に入ってクッションになっていた。だけど、これからは違う。ぶつかったっていい。揉めたっていい。その痛さも、その後の笑いも、全部ベタベタと肌を触れ合わせながら、同じ場所で共有すればいいのだ。
誰かの意見に寄るのではない。
誰かの感情をなだめるのでもない。
「みんなと一緒に、ここにいたい」
それが、45歳になったリョウマが、人生で初めて自分の意志で見つけた、本当の居場所だった。イグアスの激しい滝壺の向こうに、鮮やかな二重の虹がかかっている。リョウマは家族と肩を組み、びしょ濡れのまま、これ以上ないほどの大声で笑い声を上げた。

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